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カナダ・ホワイトホース インオンザレイク オーロラ観察記


2002年2月16日夜10時、空は満天の星空。ここはカナダのユーコン準州・ホワイトホース郊外のホテル「インオンザレイク」、気温はマイナス20度。

インオンザレイクへは、昨年に次いで今回2度目の訪問となった。今回は昨年の下見を踏まえて、総勢17名でここインオンザレイクへ押しかけたのだった。

おかげでこの小さなホテルは、全室われわれの貸切状態となり、今までにない気楽なオーロラ観測ツアーとなった。期待していた観測初日(2月15日)は空は晴れていたが、肝心のオーロラが出現しなかった。

そして観測2日目の今日、一行の期待と不安が入り混じる中、巨大オーロラがほぼ全天を覆い尽くすこになる。夕食を終えた僕は、午後9時30分頃にオーロラ観測の準備をはじめた。徐々にオーロラ撮影のための機材を外に出し、セッティングを開始したのだった。


インオンザレイクでのオーロラ観察は、すぐ目の前にある広大なマーシュ湖の上で行うことになる。冬場のマーシュ湖は湖面が厚さ約60センチの氷で覆われるため、湖の上を自由に行き来できるのである。

今回はデジタルカメラでのオーロラ撮影が目的だったため、わざわざ150メートルのACケーブルをホワイトホース市内で購入しておいた。この過酷な気温の中、デジカメの電池だけでは正常に動作しないと思ったからだ。このケーブルを利用して、インオンザレイクの地下室から約150メートル離れた凍ったマーシュ湖の上にある観測ポイントまで電源を引くことにしたのだ。

ケーブルを湖の上まで伸ばし、いざデジカメとデジタルビデオカメラに接続しようとした時、オーロラは僕の準備が完了するのを待ちきれなかったのか、北の空から出現し徐々に全天を覆い始めていた。

僕は慌てふためいた。機材が正常に動くかどうか確認する間もなく、ぶっつけ本番の撮影となった。こうしている間もオーロラは南天のほうに向かって激しく動き出していた。何とかカメラは正常に動いてくれ、念願のデジカメでのオーロラ撮影に成功した。

本当にあっという間の出来事であった。気がついたときには、オーロラは既にほぼ全天を覆い尽くしていた。一行は巨大オーロラを前に歓喜の声、声、声。今回の参加者の中には過去アラスカ、フィンランドと、2度のオーロラツアーで天気に恵まれず涙を飲んだ参加者の数名おられたので、その感激は相当のものであった。もはや空のあちこちでオーロラはその姿を徐々に変化させてゆき、どこにカメラを向けていいのか悩むほどになった。

南の空にはオーロラのカーテンの他にオリオン座の姿が横たわり、さらに近くにプレアデス星団(すばる)、火星、土星、一等星のシリウスやアルデバランが輝やいていた。空気が澄んでいるため、地平線すれすれの星もボケずに輝いている。これらがデジカメの視野に見事に収まり、実に贅沢な構図の写真をとることができた。

その後もオーロラは光の強弱を繰り返し、朝まで夜空を賑わせてくれた。参加者の中から「切がないわね」という、贅沢な声もあがるようになり、もう満足したのか午前3時ごろにはオーロラが出ているにもかかわらずインオンザレイクへ戻る参加者も現れた。うーん、実に贅沢なオーロラ観測である。正直なところ僕も、こんなにまとめて出なくてもよいのにと思ったほどだった。

それにしてもインオンザレイクの晴天率のすごさには驚かされる。オーロラを見るための最低条件として、空が晴れていることがあげられるが、この条件は今まで見事に満たしてくれている。

僕は過去通算ここで9日間オーロラを観測してきたが、そのすべてが満天の星空である。そしてそのうち実に6日間オーロラに遭遇した。何と晴天率100%、オーロラ遭遇率66%(3日のうち2日)という恐ろしいほど凄い数字である。

たまたまかもしれないが、昼間曇っていても夜になれば何故か晴れるのである。実際、現地ガイドによると、インオンザレイクに3泊した方は、ほぼ100%オーロラを見ているようである。

北アメリカ大陸は概ね内陸部に行くほど晴天率が高いと言われている。つまりアラスカより東にあるホワイトホースは、アラスカより晴天に恵まれる可能性が高いことになる。ちなみにホワイトホースのさらに東には、オーロラ観測地の老舗・イエローナイフがある。言うまでもなく、イエローナイフの晴天率はすばらしいほど高い。

しかしイエローナイフでオーロラを観察するためには町の灯りを避ける必要があるため、一般の観光客は郊外へ行くオプショナルツアーに参加する必要があり、一晩中オーロラを観察することができない。

オプショナルツアーはだいたい夜の10時頃出発の2時頃帰着なので、時間が限られてしまう。イエローナイフの町中では、町の灯りが邪魔をして観測には向いていない。オーロラの明るさは平均してだいたい2等星程度、つまり北極星の明るさ程度なので、2等星が見えない場所での観測はきびしいといえる。イエローナイフで一晩中オーロラを観察したいのなら、レンタカーを借りて町灯りが気にならない郊外へ行く以外、方法はないのである。

この他にもインオンザレイクにはオーロラを観測するための、絶好の条件がそろっている。まず森の中あるため、周りには何もなく、真っ暗である。またインオンザレイクの宿泊者以外(定員はたったの10数名)に周りには誰もいないので、好きな時間に好きなだけ、誰にも邪魔されずにオーロラを観察できる。

さらにうれしいことに、インターネットの設備が整っており、宿泊客なら誰でも無料で利用できるのである。これにより、オーロラの帯の状態や活動レベルをリアルタイムで知ることができ、さらにオーロラ観察が楽にできるようになった。

ますます楽しみなホテルとなったが、日本でのオーロラ観測地としての認知度がここにきてますます高くなり、部屋がとりにくくなったことが少し残念である。



インオンザレイクについて

ホワイトホースの空港から約60KMの所にある、カナディアンログハウス形式の小さなホテル。マーシュ湖に面しており、冬は湖面が約60センチの氷で覆われるため、広大で誰にも邪魔されない、絶好のオーロラ観測ポイントとなる。ホテルの内装は木の良さを生かしており、何とも暖かな空間でのんびりできる。まさに癒し系のホテルである。

ホテルの中にはリビング兼ダイニングルール、オーディオルーム、アスレチックルーム、ミーティングルームがあり、部屋はスイートルームや2ベッドルーム・アパートメントスイートを含めて合計6部屋しかないこじんまりしたホテルである。

この点が誰にも邪魔されること無く、オーロラを観察できるという絶好の観測条件を生んでいる。メインの建物の他に、コテージが2棟あり、それぞれ4名づつ(無理すれば6名づつ)泊まることができる。


凍ったマーシュ湖の湖面より

ダイニングルーム 食事はここでとる。
先ほども触れたが、インオンザレイクに3泊以上泊まれば、ほぼ100%の確率でオーロラを見ることができるのが最大のポイントではあるが、それ以外にも小さいがジャグジー式露天風呂があり、運が良ければ露天風呂につかりながらオーロラを見るという贅沢もできる。

また食事がおいしいということでも評判が良い。朝食はついているが、昼食や夕食は別料金となる。どうしてもお金を節約したい人は、空港からホテルへ行く途中にホワイトホース市内のスーパーマケットに立ち寄るので、そこで滞在中の食料を買いこんでおけばよい。市内のスーパーマーケットはかなり大きいので、大概の物は揃う。しかしホテルの食事が大変おいしいので、ほとんどの人は食事を頼むそうだ。

とにかく泊まった人がみんな口をそろえて、よかったと絶賛しているすばらしいホテルである。

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